先週の土曜日に、福岡市で開催された国際ユニヴァーサルデザイン会議の展示を見に行って来ました。印象に残ったものの一つに富士通のスマホアプリがあります。
学習障害・自閉症といった発達障害や知的障害を抱える子どもとその保護者、支援者を対象としたアプリを富士通が開発しました。10月12日から提供が始まっており、2013年10月末まではGoogle Playで無償公開される模様で、Android 2.3と4.0で動作する(タブレットを除く端末)みたいです。(詳しくは機種ごとに確認してみてください。)
以下より感想を個別に述べたいと思います。
例えば、「ちょっと待っててね」の「ちょっと」がわからなくて困ってしまう方がいます。(同様なケースとして「しっかり手を洗いましょう」という手洗い場のポスターに、「しっかり」の度合いがわからずにいつまでも手を洗い続けるなど。)個人的にはこういう彼らの考え方には学ぶところが多いです。こだわりが強くきっちりしている方が多いので、それを活かせられればとても良いのにと日頃から思います。ネガティブに捉えるのではなくポジティブにです。
さて、その「ちょっと」を視覚化したのがこのタイマーです。数種類のゲージがあって、時間を設定し、[スタート]を押すと残り時間に合わせてゲージが減っていくというもの。目で見て終わりがわかるという点が優れています。終わりが決まっているので「ちょっと」がわかりますね。
例えば、コミュニケーションが苦手な子どもの場合、お母さんのお買い物についてきてお母さんが「何か欲しいものはある?」っと聞いても口で言うのが難しいことがあります。通常、これを打開するためにお母さんは「絵カード」を自作します。ものの絵と名前のあるカードを作りファイリングして、必要なときにそれを開いて、子どもに指差しで欲しい物を教えてもらいます。絵カードは発売されているものもありますが有償ですし、ネットで無料配布されているデータでも種類に限りがあります。
それを打開するのがこのアプリです。標準で幾つか絵のカードもありますが、スマホでパシャッと撮った写真を直接カードとして登録できます。これでお母さんの負担も軽減されますね。
筆順を1画づつアニメーションで確認した後に、ゆっくりとなぞることができます。また、なぞるときはバイブレーションと音で感覚に刺激を与えています。この点はプラスにもマイナスにもなりますがオフにできるので問題なしです。
上記の漢字バージョンです。
こちらはコミュニケーションが苦手な方向けのアプリです。感情を表に出さないポーカーフェイスな人でも感情を表現したい(してもらいたい)ことだってあります。そんな時にはこれです。幾つかの感情(たのしい、すき、おいしい、うれしいなど)の中から一つ選び、その度合をゲージをスライドさせて表現します。そうすることで、他社に自分の気持を簡単に伝えることができます。
僕がいいなと思った点は、表情のアイコンが大きくあることです。例えば、自閉症の患者は他人に共感することが苦手で、相手の表情を読み取ることを苦手としています。だからこそアイコンを大きく表示してあげる事でその部分(ミラーニューロン)を刺激するということは有効だなと思いました。
アプリでこういったものが出てくると、医療・リハビリ分野のシリアスゲームでもアプリを活用することで様々な患者の症状を改善に導くようなものが開発できそうですね。
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